通産省から「日本で2030年代半ばにガソリン車販売をゼロにする」というニュースが流れた。一瞬遂に踏み切ったか、と耳を傾けると「ハイブリット車はガソリン車とは見なさない」という。今度は耳を疑った。
ガソリンがなくては走れない車がガソリン車ではないという屁理屈が通ってしまった。恐らく自動車業界の政治力だろうが、これで日本の自動車は負けると思った。世界は同時期にガソリン車ゼロ、せいぜいPHV車まで認めるかという方向で走り出した。自動車先進国日本が最も遅れたゴールを目指すことになる。世界は必死でこれをチャンスと大転換メーカと新規参入メーカーが熾烈な競争を成す。トップを走る日本の自動車業界がハンディ貰ってレースに挑むようなものだ。当面負けはしない。しかし、走る速度は遅く気楽だろうが気付いたらすぐ後ろに迫られて、今さら加速しようと言っても出来た体質では走れなく抜き去られてしまうだろう。
主導する経産省の思いは圧勝の時代で築き上げたサプライチェーンをこの延命期間でユックリ安全に産業シフトさせようとの思いだろうが、私にはこの成功事例は殆ど思いつかない。過去、半導体産業の競争はこのパターンを繰り返してきた。メモリーでは世代が変わるたびに勝者が敗者となり、ついにはサムスンに牙城を渡した。
TVではフラット画面トリニトロンで勝者となったSONYが液晶TVで敗者となった。ブラウン管TV市場で負けたシャープが最も早くブラウン管TV事業を捨てた。当時は驚きだった。しかし、次のステージ勝者となった。“世界の一流亀山ブランド”とかで。やがてその驕りが敗者への道となった。
60年前に日本の自動車がアメリカ社と並ぶ時代が来るなど誰も思わなかったが、20年で変わってしまった事例がある。そういう勝者の歴史を日本自動車は忘れてしまった。その時の敗者となろうとしているのだ。自動車メーカーが一度負けて復活できればいいのだが…。車メーカーが車ではない乗り物でも新たに起こせればいいだろうが。
生者必滅会者定離 定まりたるためしなし だから我々も勝者への道がある。
2020.12.7記す
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