社長の部屋CEO's ROOM

03.随想編

50歳によせて

2003.03.28

 ついに満50歳となる。若い頃より到達しないと思っていた年齢だ。つい4,5ヶ月前までも確信が無かった。一昨年来の落ち込みは昨年末になっても回復の兆しを見せず、50歳を前に破局を迎える不安が頭をよぎった。「なんとかなる!」の言葉を信じて頼って明るく行動しつづけた。やっと、2月、3月になって受注が急拡大した。決して行動の成果とは思えないが信じればなるものなのか。
 49歳。古来、織田信長、上杉謙信、松尾芭蕉、西郷隆盛などこの歳で果てた人は多い。私も若い頃から漠然とした予感があり、50を前に保険金での穴埋めの引責自殺に追い込まれるのかという妄想が一時とりついた。それゆえ今年の桜を見たのは特に感慨ひとしおである。毎年、「来年ももう一度桜を見たい。」と思いながら毎年桜を眺めるようになって早15年以上になる。さすがに危機には慣れては来たが事業は安定していくどころか常に自分の成長とともに危機のスケールも拡大してきた気がする。影響は増大し、難易度も向上した。解決能力に見合った危機が訪れるというか。しかし、疲労感が体に残るようになったのも事実だ。もう若くはない。つくづくそう思う。この一年は会社にも私の体にも大きな痛みと後遺症を残した。肉体の完全復調は歳のせいで無理ではあるが、わが身の分身である会社の後遺症の回復は短期間に行わねばならない。受注の拡大と利益の確保はなんとしても妥協できないテーマである。
 50歳で考えるようになったのは実にゴールを眺めながら力を落としてく人生である。早く遣り残しに手をつけないと、ただ景色も眺めないで走った人生で終わってしまいそうな気がする。子供たちもやっと一人で行動ができるようになり、それなりの進学も実現したが、子供の将来を楽しみにするような人生にはなりたくない。今から更に違った目標に向かって生きてみたいが残された時間は少なくなってきたし、体力知力は加速的に落ちていくだろう。しかし、やってみたい、今の事業とは違うこと。
 
身勝手に正義を行使すること。
 事業から引退するのを早くしてそれなりの金が手元に入ったら、社会で思うことを思いっきり行動に移してみたい。独り善がりでかまわないし、妨害があってもいい。自分なりの社会正義を行動に移してみたい。政治に考えをぶつけたり有能な人材を支援したりもしたい。貧しい子供たちに力を与える手助けもしたい。不正や不公平に対しての抗議行動もしたい。世の中に正義を問うてみたい。成果は元から当てにしないが、もし社会や人の心に何がしかの余韻を残してこの世をされれば本望だろう。

隠者の生活
 まさに最後の体力の時期を人知れず世の中と接触を断って暮らしてみたい。今日の日付に何の意味も無く、晴耕雨読、天気と春夏秋冬の季節の移りを眺めながらたまに訪れる人と歓談しながら飲食する。次第にボケて自分の存在や生死に関心もなくなっていき朽ち果てる。願わくば最後の瞬間だけは正気に戻る気力と体力が維持できるならこれ以上何も求めない。

以上を書き残し、もし10年後も健在であれば六十までの十年を振り返って読んでみたい。まさに老後に入ろうとする頃かもしれない。

     2003年3月28日

株式会社プレシード
採用・求人情報

当社は1989年の創立以来、独立した自動機省力化機器の設計製作会社として、オートメーションの開発・設計・製作やOEM(相手先商標製品製造)を手がける技術者集団です。機械の設計、部品の製作、組立、配線、プログラムまで、すべてを一貫して行っている会社です。モノ作りに興味があって、機械組立やソフト設計がやりたい方お待ちしております!

機械装置開発・設計・製作のプレシード

モノづくりを通して感動を

プレシードは製造・生産の課題を技術と知恵で解決するプロフェッショナル集団です。

「多品種生産が可能な製造装置があれば、生産量を増やせるが・・」
「自動化することで生産性と品質の向上を実現したいが・・・」
「自動化することで、従業員の負担を軽くしたい・・・」 など

プレシードは、お客様が抱える課題を解決し続けてきました。

これからも培った技術と知恵でお客様の課題を解決し、ともに成長し続けてまいります。

SNSでも積極的に情報発信しています

お問い合わせContact

課題解決のご相談・お問い合わせお困りごとはプレシードにご相談下さい。
相談はお電話・ホームページで承っています。

TEL:
096-235-7727
FAX:
096-235-7725

Page top