社長の部屋CEO's ROOM

　入社のときに面接すると多くの人達は「この会社で自分が役に立ち、自分の夢も追いたい。その為には一生懸命頑張る」というようなことを、目を輝かせながら語ってくれる人がほとんどだ。新卒であれ中途採用であれ心機一転、新しい世界を広げたいとの思いに嘘はないのだと思う。しかし、一年或は２年経つと多くの人が目の輝きが失せ歩調も遅くなり服装も崩れ色あせていく。
　「理想を追え」と２５周年後の次のネクストステージへの心構えとして掲げた。覚えてくれているだろうか。今からの未来でも会社も社員諸君一人一人も色々な壁に出くわすだろう。
困難なことにであったり、日々に小さな欲望であったときに「そこまで頑張らなくていいのでないか」、「誰も見てないからズルしたらどうだ」、「他の人間も手抜きしてるぞ」等々と心の中で悪魔の囁きが聴こえてきたことないだろうか。
　だらしなく生きて来た私の人生もこの欲望との戦いだった。「もうこの位にしておこう」、「人並みくらいはやった」、「誰にも分かりはしない」、「悪いというほどの事じゃない」と悪魔が囁く。その度に「正しかれ、生き方曲げるな、恐れるな」と自分に言い聞かせる日常だった。夜更かし翌日の朝寝坊もしたかったし、趣味や遊びに深入りもしたかった。私は生まれながらに強い信念や正義感が溢れた人間ではない。しかし、正しくいきたいと思い、理想にあこがれ弱い自分に悩む。子供の頃「宿題早くしなけりゃ」、「試験勉強やらなければ」と思いながら流され何もしない自分がいた。スッキリしないで生きる日々があった。もうそこには戻りたくないと思いながら生きて来た。
　理想や良心は多くの人が持っている。しかし、毎日の食べないほうがいい甘いものを食べて太り、仕事を誤魔化しですり抜けようとしたり、今日の仕事を明日に伸ばし、朝早く家を出たほうがいいのに遅い出勤者になってしまう、整理整頓して帰ったほうがいいのに放置して帰る自分がいる。
今日も理想に目をそらし欲望に従った選択をして輝きを失っていく貴方は居ないだろうか。本当はもっと輝いてもいい自分を曇らせて家族や周りの期待を失っていく自分はいないだろうか。
勿論、自らの不甲斐なさは人も知っていることだろうが、誤魔化して生きるのを本当に知っているのは自分の筈だ。鏡を見て自分を一分間でいい見つめて見よう、何かが変わり始める。

2015年2月28日